青磁いろの秋*autumn in celadon blue

 📌 (固定記事)

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『視覚の現場』第3号(英訳担当)(左)*International Tanka No.8(右、下)

 

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International Tanka no.8 (↑ クリックすると読めます*click to enlarge)

「『創世記』2020」(日本語&英語)

「葡萄唐草」(馬場あき子『葡萄唐草』より4首英訳*連載中)

バイリンガル・エッセイ「AI短歌はお好き」はこちら →  

 

2020年秋号(no.8)より新編集チームに参加しています。(葡萄色の本のすぐ下に記載)

 

ひと夏のはたらき秋に実りけり青磁のいろの書物かぐはし

 

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(クリックで拡大*click to enlarge) 

 

 

 

パリのノートル・ダムに寄す* À La Cathédrale Notre-Dame de Paris

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(2021年4月15日ニュース映像*France2 le 14 avril)

 

み空より炎の十字見守(まも)りけむ復活祭をまつ大み神

des cieux
regardait-Il
une croix de feu,
Dieu qui avait attendu
le dimanche de Pâques ?

 

尖塔は火の矢となりて昇天すけぶりの雲を貫きながら

la flèche,
devenue une flèche de feu,
monta au ciel
en transperçant
un nuage de fumée grise

 

知らざりき森ひとつぶんの木の梁が石の伽藍を支へきたるを

je ne savais pas
que la charpente de Notre-Dame
ou "la forêt"
a soutenu durant des siècles 
cette cathédrale en pierre

 

森ひとつぶんの木組は燃えつつも玻璃と石とを守りぬきたり

en flambant,
les poutres de "la forêt"
ont protégé
les vitraux et les pierres
de Notre-Dame de Paris

 

巨大なる鳳笙、パイプオルガンの数千(すせん)の管は一つも溶けず

l’ orgue
comme un hōshō * gigantesque,
ses milliers de tuyaux
n’ ont pas fondu,
même un seul

shō : l'orgue à bouche japonais, en forme de phénix

 

International Tanka no.7*2020年初出、一部改訳)

 

 

雪のうを、花のうを

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すきとほりうすべに帯びしさかなの身ふゆの牡丹のはなびらと見ゆ

 

ほろほろと箸にあたればくづれゆく雪とゆかりの魚さぶしも

 

鍋奉行まかされ勇む旅とほし二十二歳の天橋立

 

羊呼ぶ名詞の多き国あれば魚偏の文字多き国あり

 

桜鯛その味はひの奥ゆきのいや増す季節とほく思ほゆ

 

 

 

 

バイリンガル短歌*our bilingual tanka

Joy

photo by Joy, image processing by snowdrop  (March 2021)

 

sunshine yellow

spring green

holy purple

nature wears colours

people would not wear

(English tanka by Joy McCall)

 

ひざしの黄(きい)春のさみどり主のむらさき自然のまとふ色うつくしき

hizashi no kii

haru no sa-midori

shu no murasaki

shizen no matou

iro utsukushiki

(Japanese translation by snowdrop)  

 

 

 

ニューイヤー・コンサート*2021

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リッカルド・ムーティ(2004年のDVDから ♪ クリックで拡大)

 

LIVEとふ文字に心も生き生きとウィーン・ニューイヤー・コンサート聴く

 

楽堂の数万本のバラは聴く三千人のヒトに代はりて

 

万雷の拍手に代はり奏者らの弓は震へるかそけき音で

 

Zoom画面奥の無数の観客へ指揮者ムーティ泣くごとく笑む

 

シャンパンの余韻か薔薇の頬したるホルン奏者よ今年はいづこ

 

斎藤寛さんのブログで紹介して頂きました。ありがとうございます。→ ♪

 

 

父の耳、王の耳

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「短歌人」表紙の 0 から思ひ出すデンマーク語の Ø の文字(もんじ)を

斜線付き 0 とスラッシュ付き O についてはこちら → wiki

ハムレットの舞台クロンボー城、エレスンド海峡(1990s)Kronborg Slot,  Øresund

 

詩人から偏愛さるる器官あり翳りあまたを畳みこむ耳

 

年齢を重ねるにつれ少しづつ閉ぢてゆくらむ耳殻の襞は

 

脳髄へぢかにつながる耳のみち薬は両手であたためて注す

 

ハムレットの父の耳へと落とされし毒のしづくは冷たかりけむ

 

ひそやかに毒を温(ぬく)めてクローディアス兄の内耳へ注いだらうか

 

 

 

 

ベートーヴェン・イヤー

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クリックで「短歌人」の細密描写が堪能できます ↑

 

在りし日の聖地巡礼黄葉(もみぢ)せるベートーヴェンの小径恋しも

 

玉手箱なるかグランドピアノとは貴公子シフも白髪翁に

 

非接触の時代におもふ鍵盤に触るる前から音は始まる

 

音の無き音楽堂の苦しみを誰よりも知る楽聖ありき

 

世の音を聴かなくなりし楽聖は銀漢のおと五線譜へおく

 

 

 

歌会の詠草を花束にして

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↑ クリックすると、三月書房についての新聞記事が読めます

 

ちり紙の薔薇こさへたる新学期さらさら遠し今年の春は (ネット歌会*4月詠草を推敲)

 

この水無月、『子午線の繭』もとめたる三月書房ゆるるかに閉づ (Zoom歌会*6月詠草を改作)

 

汝(なれ)と吾(われ)へだつる河の波高く女綱(めづな)をふはり越ゆる蛍火 (郵便歌会*10月詠草)

 

テロップはB.C.(ビフォー・コロナ)の街、海、山どれもなつかしどれも危ふし (ネット歌会*8月詠草を改作)

 

いつの世も社会的距離まもりつつ日向ぼつこしてきた猫は (郵便歌会*11月詠草)

 

 

 

 

 

マスク, mask, masque, maschera

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星くづを編みたるやうなマスクまとひヴェニスをあゆむ映画女優は

 

マスクにて顔の半ぶん隠されて口紅めきたるアイシャドウ塗る 

 

くちびるが行き場を求めたるごとく痛々しくも紅きまなぶた 

 

長らくの忘却を経てよみがへるアマビエ、菊池寛の『マスク』

 

女子力を測るとふ色とりどりのマスクはされど所詮はマスク

 

2020年8月28日のニュース映像から 

 

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ホトトギスのための追記

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あたたかき胸さへあらば吾(あ)が卵けして托さじ―ほととぎす啼く

 

(ホトトギスは体温調節ができないため、自分で卵を温められず、他の鳥の巣に托卵するそうです。

ちゃっかり者のようでいて、実はわが子の姿を見られない悲しい鳥なのです)

 

図版(部分)はクリックで拡大します(下図も)(『北斎―富士を超えて』図録)

 

子規(ホトトギス)

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花びらのやうに並びし卵四つ一つ加へて五弁花とせむ

 

ちさき背に卵をのせて落とせよと教へしわけでもあらぬに雛は

 

原罪の背(せな)のくぼみで卵(たま)殺む眼も開かぬ雛ほととぎす

 

これがわが母親なるか吾よりも細く小さき老いうぐひすよ

 

たれよりも大きく赤き喉さらし貪る吾を憎みたまふな

 

 

 

 

子規忌に寄す

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虚子文学館に展示された子規の「仰臥漫録」(NIKKEI STYLE)

(画像とキャプションはクリックで拡大します)

 

友垣のなかで歌へる子規(ほととぎす)その母は八重妹は律

 

わたくしが襁褓と包帯替へますと老いたる母へ凛と告げたり

 

脛まはり二十糎の兄の足妹(いもと)の足のやはらかき白

 

たましひを石の如くに白くして悲鳴の中で包帯を替ふ

 

もう一度痛いと言ふてみなされと老母はつひに声を絞れり

 

(「短歌人」2020年9月号)

 

 

 

 

極印(きはめいん)

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(google search)

 

明暦の大火、倫敦大火災。十七世紀をあかあかと焼く

 

燃え上がるたび建て直す江戸の町鎖国のさなか景気は上々

 

絵師彫師摺師の分業体制が生む浮世絵と浮世の金と

 

お江戸にも自己検閲あり本屋仲間改印(ほんやなかまあらためいん)の「極(きはめ)」一文字

 

「草相撲」はアマチュア相撲「草双紙」はライト・ノベルぞ草の葉かろし

 

(「短歌人」2020年8月号)

 

 

 

虞美人草

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命なきコロナウィルスが鳥獣人(とりけものひと)の命を借りて増えゆく

 

人類がスローダウンし大空は日ごとに青く澄みゆくらしも

 

除草剤撒かれざる夏トスカーナの野の雛罌粟はいよいよ赤く

 

(「短歌人」2020年7月号に掲載の5首より3首)

 

 

ミモザの蕾

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ヴェネツィアのペストを防ぐマスケラが白きマスクの祖先なりけり

 

黒死病のフィレンツェ逃れ郊外へ十日物語(デカメロン)に香る野の花

 

三十年(みそとせ)前われのマスクに泣きし子よ今も住まふやブッダガヤーに

 

マンションで踊りテラスで手を振りあひ春をこもれる武漢少年(ウーハンシャオニェン)

 

金いろのミモザの蕾とげ生えてコロナウイルスおもはするかも

 

(「短歌人」2020年6月号)

 

 

バイリンガル短歌 * my bilingual tanka

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International Tanka 2020年5月号(↑ クリックすると読めます*click to enlarge

 

「パリのノートル・ダムに寄す」(仏訳*日本語は「短歌人」7月号で既発表)

「葡萄唐草」(馬場あき子『葡萄唐草』より英訳*連載中)

 

今号より表紙が青から緑になりました

短歌誌もけふ衣更へヴェロネーゼの緑(Vert Véronèse)の風が表紙をめくる

 

Véronèse de Alessandra Zamperini - Beau Livre - Livre - Decitre

ヴェネツィア派の画家、ヴェロネーゼ(google search)

 

黄八丈

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一本の蛇の目の傘の雨ぱらぱら若き二人が朝橋わたる

 

もの言はぬをとめでありし新妻の着物は黄(きい)に格子のもやう

 

いつもより無口なる夫(つま)下駄の緒に気をとられしか雨を聴きしか

 

末子(おとんぼ)と嫁のふたりを迎へたる温い煮染(にしめ)のお膳がふたつ

 

なき母とおなじ世代の友がいふ着物はきつと黄八丈でせう

 

(「短歌人」2020年5月号)

 

 

 

 

花篝*flower bonfire

Led

(2020年4月)

 

この春のさくらはさぶしLED街灯ひとつ花篝(かがり)として

 

cherry blossoms 

look lonesome

in 2020

with one LED streetlight

as a flower bonfire

 

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朝陽をかがり火とする蔓薔薇(4月)

 

ちり紙のバラこさへたる新学期さらさら遠し今年の春は

 

短歌人」第42回ネット歌会詠草を改作)

 

 

 

 

«さくらはじめてひらく(桜始開)*the first cherry blossoms

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